身土不二の法則

「食養学初級編」
この本は、僕の尊敬する東洋思想でもあり
食養研究家の冨田哲秀先生の本です。
久しぶりに、本を読み返していて
深い洞察だなぁと
関心した箇所があったので
ご紹介します。
あくまで、食養の権威であり、東洋思想家の先生が
自然栽培の神髄の話を、当り前のように書かれている
ことに驚きを隠せません。
食養に興味のある方に、非常に分かりやすい一冊です。
(本文より抜粋)
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●身土不二の法則
これは、心身と土は同じという意味ですが、そこには深い哲学があります。
「心身は土の化け物である」という考え方でもあり、私たちは確かに土から
生まれた「土の化身」なのです。(もちろん土だけでは生命は生まれません。光
という電磁気的エネルギーが水を反応させて土を動かすわけです)。
出生が土ですから、身体は土のような反応します。
肥料や薬をやり過ぎると土が劣化するように、食べ過ぎた身体も酸化反応が強くなります。
窒素肥料を土にやりすぎると、土は野菜を使って排泄しようとします。
窒素を過剰に吸い込んだ野菜は、大きくはなりますが、長時間放置すればジュクジュクになります。
窒素肥料過剰で光合成が十分ではない野菜は、未消化の硝酸態窒素が多く、
これはヘモグロビンの酸素運搬能力を害します。過剰栄養になっていない
健康野菜は乾燥して枯れたようになります。
現代的慢性疾患(糖尿病、心臓病、脳疾患、がんなど)は栄養過剰を土台にしたものですから、
野菜がグジュグジュに腐った現象と同様で、退行現象ということなのです。
こうした退行現象は腸から現れます。植物は土に養分や水が無ければそれを求めてどこまでも
根を伸ばしていきます。過剰栄養の投与は栄養が側にありますから、命の機能の衰退を招きます。
肥料を投入しない自然栽培の野菜が丈夫で腐りにくいのはこのためです。
腸は植物の根にあたる所ですから、普段から食べ過ぎの人は植物と同様の現象が起きるのです。
しかも、手足は進化的に腸から伸びて延長されたものですから、しびれがあったり、歩いて疲れやすい
状況も腸の退行現象であるわけです。少食の人に健脚が多いことからも、健康を保つ理由はここにあるのです。
小食が体内の自然環境に優しいわけです。エコロジー運動をしている若い人は、自己の体内環境にも目を向けて
矛盾がないように心がけてください。
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